チンプイ♪

今回は映画「シング・ストリート」の感想文を記録したいと思います。

「シング・ストリート 未来へのうた」あらすじ…どん底の生活をしている少年が、バンドを組んだことにより成長していく姿を抜群の楽曲とコミカルさで魅せる傑作。友情と恋、音楽の力で運命を切り開く青春音楽映画。

この作品は根強いファンがいるイメージ…。映画関係は好きなだけで疎い私からするとちょっとマニアックなのかなと思っていましたが、今でも爆音上映されていたりと。とても人気な作品なんですね!

数年前に初めて観て円盤を買ったくせにマニアックとか思って失礼しました。

初めて観た時は、テンポよくストーリーが進むし、全体的に笑える部分が多く明るく楽しい映画だと思ったのだけど、円盤を買ってもう一度観た時、あれ…別にギャグじゃないぞ…と。

冒頭、主人公コナーが家庭内の事情で公立の荒れた学校に転校する所も、結構よくある展開だし、荒れまくってる校内に「こんな学校やだわ〜」なんて笑っていたんだけど、2回目は全く笑えなかった。切実に嫌やん…と。冷静に。

学校も家も荒れた状態で、女の子の気を引くためにバンドを組んでると嘘をつくのも、もうこれくらいやけになるかもとか思っちゃいますよね。

しかしコナーの即行動する所は感心します。

一目惚れした彼女の気を引くためにバンドを組んでると嘘をつきPVに出演してと言って接点を持つ、本当にバンドを結成する、音楽好きな兄に協力してもらい次々曲を作る、PVを撮る…いやはや、今までやったことのないことを始める時はスピーディーにやっちゃう方がいいなぁと思いました。

バンドメンバーを集める所、初めてPV撮影する所、ワクワクして笑えて好き!

兄の音楽知識を借りてすぐに染まるコナーも笑えるけど、バンドメンバーがみんなナイスキャラで笑えました。

どことなくシュールと言うか、本人たちが真面目な分いい味出てます。

コナーも冴えない少年だけど、結成されたメンバーの冴えない感じ。地味と言うか。バンドとかやりそうにないメンツと言うか。

それなのにちゃんと演奏できてバンドとして成り立っているのが面白い。

PV撮影の時なんか、みんな目立ちたいんかい!とツッコんじゃいました。

どことなく芋くさい男子諸君とは対照的に、ヒロインのラフィーナはお洒落なギャルって感じでこの関係はバンドなくして成立しなかったのでは?

ラフィーナはしかし「こういう子いそう」と思いました。生活スタイルや人間関係、夢はあるものの自分だけで切り開いて行くことにまだ不安があるような。

最初のうちはコナーたちと接して楽しくても、夢中になる先は別の場だったのが、自分らしくいられて楽しくて夢を追えるのはコナーといる時だと気づく。彼女の存在がこの作品に切なさをプラスしてくれていますよね。

コナーの兄さんもちょっぴり切ない。現状に満足していないけど、現状に甘えている兄さんが、最後弟の背中を押すことで自分もちょっと前進できて、自身を肯定できるきっかけになったんじゃないかな。

この作品に出てくる人は基本的にどん底な毎日を送っているか、現状に満足していないながら現状維持で毎日暮らしている感じ。

そんな毎日を変えて行くのが音楽なわけですが、この楽曲が素晴らしい!

どの曲もすごく好き!サントラ買った人多いんじゃないかな?

外国語でもノリが良くてるんるん聴けちゃいますが、また歌詞がいい…。

学校で歌うシーンは特によかった!

ポンコツなメンバーが最初は下手ながらどんどん絆を深め最後感動の一曲を…なんて展開ではなく、何曲もあって素敵。キャッチーなので一回聴けば印象に残る歌が多かったです。

少し前に近所のスーパーで流れていて、その時はまだ一回しか観ていなかったにも関わらず「シング・ストリート」の歌や!と気づいたほどです。

爆音上映で観たら楽しいだろうな!

踊れるようなアップテンポな曲が印象的ですが、明るくて前向きな物だけでなく日々の不満とか自分の意見とか織り交ぜている歌詞が多くて共感できる物が多いですよね。

寂しい時切ない時こそ音楽は沁みるんじゃなかろうかと、この映画を観ながらしみじみ思いました。

最後は「あっこんな感じの終わり方なんだ」と意外に思えました。始まりは軽くても、そこから新たな一歩を始めるのは人生がかかっている分重たいのかな。

コナーとラフィーナは二人で新たな人生を始めるべく旅立つわけですが、他のバンドメンバーどうなったんですかね。バンドは懐かしい青春の1ページとして終わるんでしょうか。

コナーも自分とラフィーナの夢を抱えて随分逞しくなったじゃないか!最初は嘘から始まった関係だと言うのに!

私だったらあの方法で別の場所まで行くのは途中で挫けますね。酔って。

自分たちで運命を切り開いて行くことを表現していて素敵なのだけど、初見は「えっそれで行くの!?」と言っちゃいましたよ。若いって強い。

弟を見送る兄さんにも新しい朝日が登ったのであろう…と勝手に思って感動。

よくある王道な話かと思いきやオリジナリティがあって良作ですね。この監督の作品は他にも素晴らしい作品が多いと聞いたので、他にも観てみたいです!監督とか疎いのでそう言った見方はあまり得意ではないけど…探してみようと思います。

↓ガラッとイメチェンして学校に向かうコナーのようなスピーディーさで押してもらえると嬉しいです!

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