チンプイ♪

今回は手塚治虫先生のミッドナイトから、大好きな一本の感想文を書きたいと思います。

ここ最近、手塚先生の漫画を寝る前に少しずつ読むという素敵な習慣のもと暮らしているので、必然手塚先生の作品ばかり語りますが、まぁ気にせず書きます。

ミッドナイト、大好きな漫画です。しかしあまり商品化やメディア化しないので、語れる友人はいません…寂しいところ。

しかしブラック・ジャックのアニメにタクシー運転手役でミッドナイトが出演していた時は嬉しかった!ミッドナイトにはブラック・ジャック先生が出演していますしね。

と言いつつ今回感想を書くのはブラック・ジャック先生の登場回ではなく、ミッドナイトと同業の平さんのお話。

平さん、なんだか可愛いおじいちゃん運転手さんですが、この平さんの若い頃のお話が大好きです。

タクシーが円タクと呼ばれていた時代。ふむふむ。ミッドナイト連載時より50年前と言うこと?平さん、面影はあるが若い頃かっこいいじゃないの!

家にいると売られてしまうからと家出してきた田舎の女の子、ミツさんと出会うシーン、駅や街並み、家など可愛いですね。結構殺風景!

女の子を売りに出す、って結構びっくりなのですが、奉公に出すとか芸者にするとか色々あったんでしょうか。

平さんの、「暗い時代だった…」と言うセリフが良いですね。一言でその時代の辛さが伝わる気がします。

平さんはこのミツさんを自宅の屋根裏に住まわせ、しばらくの間二人仲良く暮らす訳ですが…人買いオオカミに見つかりミツさんはどこかへ売られてしまう。

人買いオオカミってなに?売れそうな女の子をさらって売り飛ばすってこと?

女の子を説得したり話し合いはあるんでしょうか…すごい連中だな…

オオカミに連れて行かれたミツさんを何年も探す平さん、結局探し出せないまま何十年も経ってしまう。この間、平さんはミツさんを忘れられずにいるんだから余計悲しいですね。

ミツさんを探して50年、ミツさんに生写しの女の子を見かけて…と言う展開。

ミツさんの話を読んでからこの女の子の話を読むと、すごい時代の違い!と思いますね!

でもどの時代も若者は悩んで苦しんでいるなぁ。

この女の子と話している時のミッドナイト、気さくなチンピラ感あって可愛い笑

ミッドナイト、遠慮なくオバはんとかばあさんとか言うところがガラが悪い感じしてちょっと笑えます。

もし読んだことのない人の目にとまるといけないので、この少女とミツさんにどんな関係があるのかは伏せますね。ふふふ…

最後に平さんが言う「さがしたよ………50年も!!」と言うセリフ、じんわりきます。

他の漫画でもそうだけど、手塚先生の漫画って主人公以外のキャラクターが主役になる回もすごく面白いなぁ。

平さんはこの一話にしか登場しませんが、大好きですもの。

主人公のようにあらゆる設定や過去を持たないキャラクターでも魅力的に描けちゃうんですね。素敵です。

50年で変わった時代と、変わらずにいた平さんのあったかいお話ですね〜私はこの一本がとてつもなく好きです。

なんだかんだ他人の世話を焼いてしまうミッドナイトの性格も素敵。

一話でサクッと読めちゃうので、寝る前に読むのにもいい漫画ですよね。

もし平さんのこと語り合える方がいましたら是非FENGとお話してください!

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